パート1ではイ草農家さんを訪ねて作業について色々教えていただきました。
皆さんの丁寧な作業の積みかせねが良い品質につながるなのだとあらためて実感できました。
今回の研修の目的でもある「い草・い製品品評会」の見学に行ってきました。
例年ですと10月ごろの開催なのですが、今回は会場の都合で2月に行われたので、農家さんでの研修と品評会へも行くことができました。
会場にはたくさんの品質の良い畳表が出品されていて農家さんの意気込みも感じられました。
中には当社でも使わせていただいている方の名前も見られました。
今年の農林水産大臣賞は早川猛さんでした。
当社でも使わせていただいていますが、い草の質、織りがとても良く安心してお客様へお勧めできる畳表ですね。大臣賞も納得です!
そんな早川さんと写真を一緒に撮らせていただきました。
品評会を見学する目的としては、農家さんが丁寧に織られた最高級品が並べられているので、品質の良い物をたくさん見ることができ、良いものに触れることで品質に対する基準が上がります。これにより、何が良いものであるかを見極める力がつき、仕入れの際に役立つと思います。
そして、良いものには、その背後にある技術、歴史、文化、農家さんの想いなどが含まれていることが多く、これらを理解しようとすることで知識の幅が広がるとも思っています。
さらに、これらを見ることで、『キレイだな〜』と、うっとりとして幸せな気持ちになります。それをお客様へ伝えることができて、畳を替えることで、心の豊かさ、満足感を感じていただける仕事に繋げたいと思っています。
最後に い草農家の中田さんの所で い草を畳表(ゴザ)に織る研修をさせていただきました。
前日から い草へ加湿をして準備をします。そうすることで い草本来の柔らかさに戻し畳表へ織りやすくなります。
そして い草の選別です。これをしっかりしないと織る際に い草が切れたりして後で直したりすることになり手間が増えてしまいます。
中田さんの田んぼに行き今年の い草について話を聞きました。
冬の間は い草の根を張る時期で枯れた色をしています。しかし今年は暖かい冬で成長が進んで気を使うそうですが、『そこは腕の見せ所!』と、がっちり握手をして心強いお言葉を聞けました。
研修も終わり雑談をしている所に電話が来て、「〇〇日までに畳を入れてもらいのですが」と言われ、
畳表を送ってもらうなら自分で持って行ったらいいじゃないかと思い、急遽研修先の問屋さんにお願いして用意してもらいました。
自分の荷物は宅急便で送って準備万端!?
かと思いきや、飛行機では「これはなんですか?」と聞かれ「畳表です」と答えると、長いので追加料金を支払うことになり、バスに乗ろうとしたら、同じことを聞かれ、「その長さは乗せられません」と断られ各駅停車の電車で成田空港から上野駅に着き、はっ!と思い立ち、西郷さんに会いに行こう!と畳表を持ちながら会いに行ってきました。
せっかくなので写真を撮ってもらおうとお願いをしたら、「それ持って撮るんですか?」と聞かれてしまいました(笑)
と、最後はなんだかお笑い風になってしまいましたが、問屋さんにも畳表を持って帰った人は見たことないとお墨付きをいただき熊本研修は無事終了しました。
毎回行くと新たな気付きが有ります。帰ってきてからも問屋さんに電話で聞き直したりもします。
産地に行くことで実際に見て、触れて、生産者さんから直接話を聞けることと、その背景の空気感もても大事だと思いました。